歩みをとめるな、辿りつけ!

歩き続ければいつかは辿りつく。山あるき、まち歩き。

「豪華なひととき」か、「駆け抜ける歓び」か

山歩きを始めてしばらく、「山での充実したひととき」を

メインテーマに据えていた。 

具体的には、昼ご飯、夜ご飯の充実である。

 

仕込み肉や食材を詰めて山に入り、おいしい料理とお酒を楽しむスタイルであるが、

大きな満足感が得られる反面、荷物はかなり重くなる。

1泊2日の山歩きで50~60ℓザックを満タンにして歩いていた。

道中は苦しいが、テント場に辿りつき、壮大な景色を見ながら食べて飲むのは

とても楽しいひとときであった。

 

ある時、転機が訪れる。

 

今でも一緒に行動することが多いジョヴィ氏と初めて一緒に

北アルプス大天井岳を目指したときのこと。

それまで単独行が多く、ツレが出来たことで舞い上がっていた自分は、

何度も訪れていた大天荘でおいしいご飯で彼をもてなそう、と。

 

マックパックのカスケード(80ℓ、帆布生地で重量は3kgくらいあった)に

食材やら調理器具やらを目いっぱい詰め込み中房温泉Pから出発しようとザックを

背負ったその衝撃の重さたるや。

 

自宅を出発する時に一回背負ったから初めてではないはずだが、

その重さにビビる。

不安を抱えて出発し、ヘバりながらも合戦小屋までもう少しというところで、

 

足がつる。

 

しばらくマッサージやら何やらを試みるが、

遠くに見える豆粒大の大天荘が俺のテンションを下げていく。

 

しばらく悩んだところで、痙攣とメンタル回復の目途も立たず、

ジョヴィ氏からの撤退提案に同意し下山、有明荘で温泉につかり帰路につく。

 

後にも先にも初めての敗退が、その後の自分をLIGHT&FASTに変えていく。

日帰りにシフトし、極力少ない荷物で、素早い行動を。

 

途中で会う人には勿体ないと言われるけれど、それもまた良しとする。

なにより体が軽く、サクサク歩くのは爽快だ。

まさに、駆け抜ける歓び。

トレランではないので登山道で走ることはないけれど。

 

1日の行動範囲が広がることで土曜日で完結、日曜日が自由になるのが大きい。

 

こんな感じでしばらく日帰りが続いているが、

今年は2泊3日で縦走したいと思っている。

どれだけ軽量化できるか?

どれだけ体力つけるか? 

筋力は?

 

それを目標に楽しくトレーニングしなければ。

 

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中房温泉~燕岳~大天井岳~常念小屋~一の沢を8時間で。

日帰りなら好天の日を狙って山歩きができる。